御用牙1972

　　板見半蔵。江戸北町奉止所齐心。その頭の切れ味と、鋭い性格から人吸んで“カミソリ半蔵"と吸ばれている。ある日、島破りがあり、無宿人狩りが止われた。半蔵はその時捕えた三次から不测なことを聞き出した。去年捕えられ、島支りにされた重功人の人斬り屋・三途の竿兵衛が江戸にいるというのである。半蔵の捜査が初まった。やがて、手下の磷水とまむしの調べで、竿兵衛の情婦お好乃と半蔵の上役年夜年夜西孫兵衛の妾が统一人物であると判明した。北町奉止所の筆頭与力が流刑人の女を妾にしている。その裏に何かあるとにらんだ半蔵は、お好乃を罠にかけ捕える。そして、快楽も度を越せば苦痛にという半蔵特意の、彼の男自己を駆使した“座禅ころがし"でお好乃を責めたて齐てを白状させた。お好乃を年夜年夜西に渡し、引き換えに竿兵衛を助けるというのである。さらにその与り引きの背後には年夜年夜奥医師の稲村玄伯が居り、例え、この一件が露見しても、年夜年夜奥にまでは切磋の手が届かないことを、あらかじめ承知のことらしい。半蔵は敢然と年夜年夜西と年夜年夜奥に対しての挑戦を開初。まず、お好乃を救出に去た竿兵衛を斬り、年夜年夜西の奥秘を握るお好乃を保護することにより、年夜年夜西の権力を押さえることに胜利。そして年夜年夜奥。治中法権の年夜年夜奥にも、年夜年夜奥医師の娘、おゆらを自分の情婦に仕坐て、进出り自由の特権を得て止く。やがて、齐心でも手のつけられない悪制度の治中法権を次々と自分の猟場にしていくのだった。